近年、
変形性膝関節症に対する鍼(はり)治療の研究が、先進諸国の研究者の方々によって行われています。
鍼(はり)治療の研究は、プラセボ(偽薬、偽の介入方法)との比較がしにくいことから、これまで医学的価値が低いとされてきました。
しかし、近年は多施設でのRCT(無作為化比較試験)という研究が海外で多数行われるようになりました。
変形性膝関節症においても数百名規模でのRCTが行われています。
2006年11月には、
変形性膝関節症の鍼治療についての
国際シンポジウムが京都で開催され、変形性膝関節症の
鍼治療に携わる第一線の研究者の方々が各国から集い、
最新の知見が発表されました。
もちろん矢野も参加し、勉強させて頂きました。ドイツのClaudia M. Witt先生には、懇親会時に臨床でのアドバイスも頂き、感激して帰ってきました。
また、そのときの発表内容は、英国Acupuncture in Medicine誌の補刊として発行されています。
主な発表;
●変形性膝関節症に対する治療の現状
・Osteoarthritis of the knee – an introduction
変形性膝関節症 − 総論
Adrian White先生(イギリス)
●臨床試験にみる鍼治療のエビデンス
・Acupuncture for knee osteoarthritis
− a randomized trial using a novel sham
変形性膝関節症に対する鍼治療 − 偽鍼を用いた無作為化比較試験
Eric Manheimer先生(アメリカ)
抄録和訳文を見る→ ・Acupuncture vs Streitberger needle in knee osteoarthritis
− an RCT
Streitberger偽鍼を用いた変形性膝関節症に対する鍼治療の
無作為化比較試験
Jorge Vas先生(スペイン)
抄録和訳文を見る→ ・Efficacy, effectiveness, safety and costs of acupuncture
for chronic pain − results of a large research initiative
慢性痛に対する鍼治療の効果、有効性、安全性、および費用対効果
に関するドイツの大規模研究
Claudia M. Witt先生(ドイツ)
抄録和訳文を見る→●鍼治療の効果のシステマティックレビュー
・The effectiveness of acupuncture for osteoarthritis
of the knee − a systematic review
変形性膝関節症に対する鍼治療の効果
− システマティックレビュー
Adrian White先生(イギリス)
●鍼治療と安全性
・Safety of acupuncture for osteoarthritis of the knee
− a review of randomized controlled trials, focusing on
specific reactions to acupuncture
鍼治療の安全性に関する調査研究
山下仁先生(日本)
・The safety of acupuncture − evidence from the UK
鍼治療の安全性 − 英国におけるエビデンス
Adrian White先生(イギリス)
●鍼治療の効果と作用機序
・Mechanisims of action of acupuncture for chronic pain relief
慢性痛に対する鍼鎮痛の作用機序
川喜田健司先生(日本)
・Some of the effects of acupuncture in the knee pain may be due to activation of the reward system
膝痛に対する鍼治療効果における報酬系の役割
Thomas Lundeberg(スウェーデン)
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posted by のべ4万名超の治療実績 要介護・高齢者への訪問はり治療【矢野鍼灸治療院】平塚市真田 at 22:00|
変形性膝関節症と針・はり
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